今日はコスメの成分について、です。化粧品は様々な成分から成り立っていますが
1)水分
2)油分
3)界面活性剤この3つがあれば化粧品のベースは作れます!
これに、
4)保湿成分
5)美容成分
6)防腐剤
7)その他
が配合されて化粧品となります。
そして、これら配合されたすべてがラベル表示され、それを「全成分表示」と呼びます。
この「全成分」がみなさんが一番気にする所ですよね。
化粧品成分の役割を知ろう
このように化粧品は様々な成分から成り立っていますが、
1)水分
2)油分
3)界面活性剤
の3つがあれば化粧品のベースは作れます。つまりこれが化粧品の基本構成になります。
では、それぞれの役割は?といいますと、
1)水分は、うるおいを与えるもの。
2)油分は、水分が蒸発するのを抑えて肌をやわらかくするもの。
3)界面活性剤は、水にも油にもなじむので、混ざり合わない両者の間に入って、混ざりやすくすることができるもの。
ということになります。まずはこれをしっかり覚えておきましょう!

お肌に大切な化粧品成分
化粧品の基本構成にある水分はうるおいを与える役割があるとお伝えしました。ではどんな成分があるか、具体的に例を挙げてみましょう。
<例>水、温泉水、フラワーウォーター、エタノール など
どれもお肌にうるおいを与えてくれる、大切な成分です。
続いて化粧品の基本構成にある油分は、水分が蒸発するのを抑えて、肌をやわらかくする役割があります。どんなものがあるかというと、
<例>動植物の油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、エステル油、炭化水素系油、シリコーン油
などがあります!水分よりたくさんありすぎて、なかなか難しいですが、どれもお肌に大切な成分です!
そして、界面活性剤は水にも油にもなじむので、混ざり合わない両者の間に入って、混ざりやすくすることができるもの。ですが、

界面活性剤ってどんなイメージがありますか?
ナチュラルコスメやオーガニックコスメが好きな方は「肌に悪そう」、「肌あれしそう」とか悪いイメージがあるみたいです。
しかし界面活性剤は、化粧品に配合される、お肌に大切な成分である水分と油分を混ぜ合わせるのに必要なものですし、その他にも色々な用途で使われていますよ。
界面活性剤は水になじみやすい部分と油になじみやすい部分を合わせ持っているので、洗浄成分として使われたり
乳化するのに必要だったり浸透させたりなどなど色々働きがあるんです。
なかなかいいお仕事しているんですが「界面活性剤」ってどうしても「悪いイメージ」が抜けないですよね。

でも「石けん」はどうですか?お肌にやさしいイメージ、ないですか?
でも「石けん」も立派な界面活性剤です!
以前、海外で石鹸は界面活性剤です、って言ったら「え〜」ってなったことあります。イメージって本当にすごいですよね。やっぱり正しい知識は必要です。
そうなんです!!
界面活性剤といっても、いろんな種類があるので一概に「悪者」ではないんですよ。なので全部を悪者にしないでくださいね。
界面活性剤の種類について
石けんも界面活性剤ですが、これはわかりやすく説明すると天然タイプのものです。天然系ならお肌にもよさそう!じゃないですか?
レシチン(卵、大豆)って聞いたことありますか?これも油と水を混ぜる働きがあり、界面活性剤として使われます。
マヨネーズを頭に浮かべてみてください。マヨネーズの材料はお酢と油。これをただかき混ぜても水分と油分なので混じりません!でもここに卵を入れると…混ざり合ってマヨネーズになりますね!
これが卵に含まれるレシチンの役割です。天然系にもレシチンのように界面活性剤の役割をするものがいくつかありますよ!例えば、羊の皮脂、ラノリンも天然系の界面活性剤です!
どうでしょうか?界面活性剤のイメージは払拭されましたか?
さて、コスメによって、使われる界面活性剤の種類は異なります。どんなものがあるかというと
1)シャンプーや洗顔料に使われる陰イオン系
2)トリートメントや殺菌剤に使われる陽イオン系
3)多くの化粧品の乳化剤になる非イオン系
4)シャンプーリンス柔軟剤に使われる両性イオン系
です。
これらの種類によって、皮膚への刺激が多いとか少ないとかあります!
とは言え、コレだけ書かれてもワカラナイ…ですよね。少し難しいので、高橋弘美のセミナーでは化学的な分け方ではなく、オーガニック的嗜好で界面活性剤の分類を考えます。
ではオーガニック化粧品やナチュラルコスメではどんな界面活性剤を使うのか。これ、ちょっと知っておくと便利。本当はセミナーに来た方にだけお話しているのですが、ここまでしっかりメール講座を読んでくださっているあなただけに特別に教えてしまいますね。
分け方として、この4つです。
1)石油由来の合成界面活性剤
2)植物+石油由来の合成界面活性剤
3)植物由来の界面活性剤
4)天然の界面活性剤
3)や4)を使っているものならナチュラルコスメやオーガニックコスメを使用している方にはおすすめです。
コスメの基本構成成分についてしっかり学んでいただけたと思います。いかがでしたか?
水分と油分と界面活性剤があれば、基本的に「化粧品のベース」は作れてしまいます。
その他には、特徴成分や、香り、色、調整剤、防腐剤、品質を安定させるものを配合すれば、化粧品の完成です。
https://tansan-biyoka.com/pdf/surfactant1.pdf
https://tansan-biyoka.com/pdf/surfactant2.pdf

化粧品の構成成分は、化粧品の種類によって配合が違う
当然のことですが、成分配合はその種類の目的を果たすために考えられています。例えば…基本的に、ですが化粧水は水分が成分のほとんどを占め、クレンジングは、メイクを落とすものなので油分や界面活性剤が多く使われています。
化粧品の種類によって配合される成分の量の多さは変わりますよね。ここ、コスメを読む上ではとっても大事なこと!
そのコスメの種類は何か?
その目的は何か?
ということを意識してみるといいですね。
コスメ製造の苦労話をひとつ…
ここでちょっと休憩です。
今日はコスメ製造の苦労話をひとつ。
私が作るコスメは、できるだけ天然系界面活性剤を使うことをモットーにしています。
天然の界面活性剤にどんな種類があるかというと
レシチン(卵や大豆)類、ラノリン(羊の脂)、石けんこんなものがあります。
でも混ぜ合わせる力がイマイチ弱いので、時間が経つと分離したり、天然原料だけに、匂いがあって臭かったりして、なかなか上手く使えず、とっても苦労しています。
セミナーでもよくお話するのですが、品質管理をする上で水分と油分が安定的に混じり合わないものはとっても苦労します。
化粧品を作る上で「製造販売元」は品質の安定は責任問題ですから不安定なものをお客さまに売ることはできません。天然だからしょうがないよねというのは、成り立たない話なのです。
新しい商品を購入したとき、使ってみようとフタをあけたら油と水が分離していた…
あなたならどうしますか?
「何これ!」とすぐに返品しますよね?
製造販売元はこんな返品があっては困りますから、しっかりと安定させて分離しないコスメを作らなければなりません!!本当に天然で作ろうと思ったらとっても苦労するんですよ。
苦労話というか…ただの愚痴、ですね(笑)大変失礼いたしました…^^
でもこれからも究極のコスメを作っていきたいです。