はじめに:40代からの肌変化に、ナイアシンアミドという選択肢
40代に入ると、「急にシミが濃くなった」「毛穴の開きが気になる」「なんとなく顔色がくすむ」といった悩みが増えてきませんかー?
そんな揺らぎやすい大人の肌に、いま注目されている成分がナイアシンアミド(ビタミンB3)。聞いたことありますか?
美容成分としての歴史は実は長く、近年ではその多機能ぶりから“次世代のエイジングケア成分”とも呼ばれていて日本だけではなく、世界的にも人気度が高いんです。
この記事では、ナイアシンアミドがもつ実力とその効果について、難しい専門用語を避けながら、40代以上の女性にもわかりやすく解説していきます。
ナイアシンアミドとは?肌にとってどんな働きをする成分?
ナイアシンアミドは、水溶性ビタミンB群の一種(ビタミンB3)で、体内ではエネルギー代謝や細胞修復に欠かせない補酵素「NAD」「NADP」の原料となります。
これらの補酵素は、年齢とともに自然に少なくなっていくので、ナイアシンアミドをスキンケアとして取り入れると、肌の内側からの活力をサポートすることができるのです。
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ナイアシンアミドの効果①
シワ・たるみに:コラーゲン産生サポート&糖化の抑制
ナイアシンアミドには、コラーゲンの産生を助ける作用があります。これは肌のハリや弾力をキープするのに役立ちます。
さらに、老化の原因のひとつである「糖化(肌内部のコゲのようなもの)」を抑えてくれる働きもあるので、いわゆる黄ぐすみやたるみを防ぐことが期待されているのです。
ナイアシンアミドの効果②
美白ケアにも:シミ・くすみ・色ムラにアプローチ
ナイアシンアミドは、メラニンの生成自体を止めるのではなく、メラニンが肌表面に移動するのをブロックすることで、色ムラやくすみを防いでくれます。
美白成分にもいろいろあるのですが、例えば、トラネキサム酸やレチノールなどとの併用もしやすく、相乗効果を期待することができます^^
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ナイアシンアミドの効果③
毛穴&皮脂ケア:開きやテカリが気になる肌に
ナイアシンアミドには、皮脂分泌を抑える作用もあります。
実際に、日本人女性を対象とした試験でも、2%濃度のナイアシンアミドを4週間使用したところ、皮脂量と毛穴のサイズの有意な減少が確認されています。
<参照>https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16766489/
ナイアシンアミドの効果④
肌荒れ・赤みに:優れた抗炎症作用
ナイアシンアミドは、炎症性サイトカイン(IL-8など)を抑制することで、肌の赤みやニキビ、ゆらぎを穏やかに整える作用があります。
特に敏感肌や季節の変わり目に肌が荒れやすい方にとっては、頼れる成分といえるでしょう。
<参照>https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32657437/
ナイアシンアミドの効果⑤
バリア機能の強化:乾燥にゆるがない肌へ
ナイアシンアミドは、セラミドや脂肪酸の生成を促進し、肌の水分蒸散を防ぐことでバリア機能をサポートします。
さらに、ケラチン・インボルクリン・フィラグリンといった表皮のうるおい保持に欠かせないタンパク質の生成を促す働きも報告されています。
<参照>https://practicaldermatology.com/topics/aesthetics-cosmeceuticals/niacinamide-a-multi-functional-cosmeceutical-ingredient/23720/
ナイアシンアミドの効果⑥
紫外線ダメージからの回復をサポート
ナイアシンアミドには、紫外線によって損傷を受けた細胞のATP(細胞エネルギー)を保護し、DNA修復を助ける作用もあります。
この作用によって、日光角化症や皮膚がん予防の研究も進められているほど!だから紫外線を浴びた日の夜のスキンケアにもぴったりなんですよ。
<参照>https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23349012/
ナイアシンアミドは“続けやすい”ことも大きな魅力
なぜナイアシンアミドは続けやすいのか、というと
レチノールやフルーツ酸のような「反応(赤み・皮むけ)」が出にくい
朝晩どちらにも使いやすい
敏感肌や乾燥肌にも相性がよく、「やさしいのに実感しやすい」
だからこそ、毎日のスキンケアに無理なく続けられるのです。
まとめ|ナイアシンアミドは、40代からの肌に寄り添う成分
ナイアシンアミドは、シワ・シミ・毛穴・乾燥・肌荒れなど、年齢とともに複雑化する肌悩みに幅広く対応できる美容成分です。
しかも刺激が少なく、続けやすいのが最大の魅力。
肌の変化を感じ始めた今こそ、ナイアシンアミドを毎日のケアに取り入れてみませんか?
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引用・参考文献
- Drs. Farris and Lain are co-founders of the Science of Skincare Summit, to be held October 28-30 in Austin, TX. For information: scienceofskincaresummit.com
- Forbat E, Al-Niaimi F, Ali FR. Use of nicotinamide in dermatology. Clin Exp Dermatol. 2017;42:137-144.
- Bissett DL, Miyamoto K, Sun P, et al. Topical niacinamide reduces yellowing, wrinkling, red blotchiness, and hyperpigmented spots in aging facial skin. Int J Cosm Sci. 2004;26:231-238.